出前講座 愛南町立一本松小学校

2019年7月30日 16時20分
出前講座

プログラミング教育の概要PGconの説明

7月30日、愛南町立一本松小学校にて、プログラミング教育の出前講座を行いました。今回の研修内容は、プログラミング教育の概要と、「プログル」のサイトを活用してのプログラミング体験、そして、PGConを活用したプログラミング実習でした。

プログラミング教育の概要では、政府広報で配信されている「Society5.0」(サイトはこちら)の動画を見ていただきました。AI(人工知能)が搭載された家電製品の普及やクラウドによるビッグデータの活用により、今よりもより快適でスマートな生活が送ることができる未来の世界を見ていただきました。プログラミングされた便利な機械を、子どもたちは今後使っていくことになります。そのためには、コンピュータの働きの良さを知り、それらを上手に活用する力を付けなければなりません。そのためにも、プログラミング教育が必要であることを理解していただきました。

プログラミング実習プログラミング実習プログラミング実習
プログラミング実習では、「プログル」のサイトを活用した正多角形の作図のプログラミングをしました。正方形の作図は難なく描くことはできるのですが、正三角形を描く実習では、頂点で回転する角度を外角の120°にしなければならないところでつまずいてしまいました。まさしく、そこは子どもたちもつまずくと予想されるところです。もう一度、自分が歩きながら正三角形を描くつもりで頂点の回転角度を考えてみることを促すと、近くの先生と相談しながら正解を導き出すことができました。

PGConの実習では、イルミネーションのシミュレーションの実習、ボタンを押すとしばらくLEDを点灯させた後消灯させる実習、光センサーを活用して、暗くなったらLEDを点灯させる実習をしていただきました。初めて使う教材であるため、プログラムを組むコツをつかむまでやや時間を要しましたが、隣の先生と一緒に協力しながら一つ一つの実習を進めていました。予定通りの動きを再現できたときには歓声が上がりました。

今回の研修を通して感じたのは、プログラミングをすることによって、主体的、対話的で深い学びを実現できるということです。一つの課題をプログラミングで解決しようとしても一度ではうまくいきません。うまくいかないときには、自然と隣の先生と話し合いながらどうすればうまく動かすことができるのか、どこが間違っているのかという相談が始まります。まさしく、対話的な活動が生まれるのです。そして、試行錯誤しながら正解を導き出す活動を行うことで、主体的な学習にもなります。解決できたときには、「ここが間違っていたから動かなかった」「コンピュータはこういう仕組みで動いているんだ」「このシステムって、車のヘッドライトが自動点灯する仕組みと同じだよね」という意見が出てきて、コンピュータの仕組みや生活の中に隠れているプログラミングに気付くという学びにつながりました。子どもたちにも、このような充実した学習を体験させられるといいなと感じました。

最後に、一本松小学校の校長先生から、「プログラミング的思考とは、経験を積み重ねることによって習得できるものだと感じました。危機管理の面で考えると、学校は一つ一つの危機に対して正しい判断を下していかなければなりません。もしも、経験が浅く正しい判断を見損なうと取り返しの付かないことにもなります。私たちは、昨年の豪雨災害でまさしくそのことを学びました。今後、予測不能な世界で子どもたちは生きていくことになります。子どもたちが困難な状況に陥ったとしても、正しい判断ができるようにしなければなりません。そのためには、その判断材料となる経験が必要です。そのためにも多くの経験をさせることが大切です。」と話されました。プログラミング教育の神髄を感じるお話で研修を終えることができました。