出前講座 鬼北町立三島小学校

2019年6月14日 15時59分
出前講座

プログラミング教育の概要えひめプログラミング教育ホームページの紹介ドローン発進

6月12日、鬼北町立三島小学校でプログラミング教育についての出前講座を行いました。来年度からの小学校におけるプログラミング教育の必修化を控え、小学校の先生方は、多くの不安を抱えています。三島小学校のみなさんも例外ではなく、その不安を解消するため、熱心な研修が行われました。

前半は、小学校教育にプログラミング教育が導入される経緯について講義を聞いていただきました。そして、本センターで発信をしている「えひめプログラミング教育ホームページ」を紹介し、プログラミング教育に関する実践事例を掲載していることを伝えました。ぜひ、今後の授業に役立てていただきたいと思います。そのあと、ドローンを飛ばしました。プログラムをすれば、自由自在に機器を扱うことができることを見ていただきました。ドローンが浮かび上がり、1回転をして進み始めたときには歓声が上がりました。

アンプラグドの模擬授業72÷3の操作活動アンプラグドの活用法の発表

研修の後半は、アンプラグドコンピューティングの模擬授業を行いました。アンプラグドコンピューティングとは、コンピュータを使わないプログラミング教育です。4年生の算数の単元「わり算」の体験をしていただきました。学習課題は「72÷3はいくつでしょう」で、どのようにして答えを導くかを考えることがめあてです。教具として、お金の模型を使い、10円玉7枚と1円玉2枚を3等分していきます。当然、10円玉を2枚ずつ分けたところで、余った10円玉を両替しなければ分けられないことに気付きます。両替のあと、1円を4枚ずつ分け、答えを24と導きます。大切なのは、分けていく手順を言葉にしていくことです。手順は、下の通りです。

①10円を2枚ずつ3つに分ける。
②余った10円を両替して、1円玉12枚にする。
③12枚の1円を4枚ずつ分ける。

この活動がプログラミン的思考を育む活動であることを伝えました。そして、この手順を筆算の手順と結びつけ、筆算の計算方法を理解させる活動へとつなげました。

このように、手順を考える活動というのは、算数に限らず、国語でも社会でも体育でも存在することを伝え、ほかにどのような活動があるか考えていただきました。その結果、「運動会の団体競技」「理科のインゲン豆の発芽条件」「国語の漢字の書き順」「家庭科の玉留めの方法」などなど、多くの事例があがりました。研修後、受講された先生の言葉に「手順を考える活動は、我々教師が授業を組み立てることと同じことだと思いました」とあり、問題解決の手順に目を向けさせて学習させることがプログラミング的思考を育むことにつながることを身をもって体感していただけたようでした。