出前講座 鬼北町立三島小学校

2020年2月20日 17時00分
出前講座

2月19日、鬼北町立三島小学校において、出前講座を実施しました。今年度、出前講座拡大版を申し込んでいただき、6月、8月に、プログラミング教育の意義やプログラミング体験をしっかりと研修したのち、研修したことを基に、今回授業公開をしていただいて、プログラミングを活用した授業の在り方を協議しました。

今回の授業のねらいは、Viscuitを活用して、画面上のキャラクターを制御するプログラミングを体験することを通し、プログラミング的思考を育むとともに、プログラミングの楽しさや面白さを味わわせるでした。3,4年生の複式学級で行われました。

まず、授業の導入において、先生の方から見本の作品の提示がありました。
授業の様子
画面には、卵の絵があり、卵をタップすると卵が割れ、中からひよこが生まれます。そしてひよこをタップするとニワトリに変身するのです。その様子を見た子どもたちは驚き、やってみたいという気持ちが沸き起こっていました。これまで、子どもたちはViscuitを何度か操作していたようで、これまでの経験した操作と違う点として、タップしたら変化するということを挙げ、その方法を教えてもらいます。ここまでの活動が大変コンパクトに収められたところが担任の先生のコーディネート力の見事さであると後の協議で話されました。そのことによって、子どもたちの活動の時間が確保されました。

その後は、自分の思い思いのキャラクターを描き、そのキャラクターを卵から生まれさせて、自由に動かす活動に入ります。
授業の様子授業の様子授業の様子
魚を描く子、小鳥を描く子、ちょうちょを描く子、みんな楽しそうに絵を描きます。

そして、ちょうちょをタップするとちょうちょが増えたり、飛んでいる小鳥が電信柱に止まったり、恐竜が肉のところに行って食べると大きく進化したり、自分なりのストーリーを考えてプログラムを組んでいきます。思い描く動きにするにはどのようなプログラムを組めばよいのか、試行錯誤しながらプログラミング体験を進めていきます。このとき、子どもたちの頭の中ではプログラミング的思考が働いていると考えられます。失敗すれば、どうしてできないのか自分の組んだプログラムを眺め、修正を加えていきます。

途中で、自分の作った作品を友達同士で見せ合う活動を行いました。
授業の様子授業の様子
作品を鑑賞することで、友達の工夫を目の当たりにし、更に自分の作品に生かそうとしていました。

授業の最後に、みんなの作品をプロジェクターに投影し、工夫点や面白さをみんなで話し合うことができました。授業中、真剣に考える姿、思い通りにいかなくてもあきらめずやろうとする姿、笑顔で自分の作品の良さを友達に伝える姿があちこちで見られました。

授業後の研究協議では、どういう目的でプログラミングを活用するのかという視点をしっかりと持つことが大切であること。プログラミング的思考が育まれていることを見取るためには、子どもがどういうことを実現させようとしているのかを捉え、そのためにどういうプログラムを組んだのかを確認することが必要だということをお伝えしました。先生方の話の中では、プログラミング教育の実施に向けてまだまだ乗り越えなければならない課題があることが出されました。今回の研究を基に、更に実践を重ねていただき、三島小学校ならではのプログラミング教育を進めていただきたいと思います。