出前講座拡大版 西条市立田野小学校

2020年11月26日 10時50分

11月25日、西条市立田野小学校で出前講座拡大版最後の講座を行いました。

前回の9月の講座のおり、第3回目の講座までに何かしらプログラミングを扱う授業実践をしてみて、その報告をしましょうとお願いをしていました。今回、講座では、国語科の「漢字のへんとつくり」の学習と、音楽科のリズム遊びの学習の実践報告がなされました。

国語科の実践では、「漢字の組み立てに興味を持たせることができた」「プログラミング的思考が身に付いた」「プログラミングサイト(実践ではViscuitを扱ったそうです)を扱う技術に個人差はあるものの互いの学び合いで補うことができた」という成果が見られたようです。一方、課題としては、「機器のトラブルの対応に追われてしまう」「Viscuitが最近バージョンアップをしてしまったので、準備していた教材を見直さなければならなかった」というのが挙がりました。機器のトラブルや授業の準備等で困ったことがあれば、そのことを共有し、対応策などを協議して記録しておけば、同じトラブルが発生したとしても慌てることなく対処できることが話されました。

音楽の実践では、「楽譜が読めない子も、タイピングが苦手な子もScratchを使ったリズム遊びを楽しんでいた」「リズムのテンポを変えるなど、自分がこうしたいというリズムを作ることができた」と、Scratchを使った音楽の授業でプログラミング的思考を育むことができたことが成果であると報告されました。

実際に、プログラミングを授業に取り入れてみて、その成果と課題をみんなで共有し、改善を加えながら来年度の実践へつなげていくことが大切だとお話ししました。そのことを積み重ねていくことで、田野小学校独自のプログラミング教育ができるのではないかと感じています。実践報告をしていただいた先生方ありがとうございました。

実践報告後は、アンプラグドコンピューティングの研修を行いました。普段の授業の中に、「順次」「反復」「分岐」「修正(デバッグ)」というプログラミング的な活動が含まれていないか考えていただきました。

研修の様子研修の様子研修の様子

例えば、コンパスで直径10cmの円を描く手順、わり算の筆算では「たてて・かけて・ひいて・おろす」の繰り返しがある、平行四辺形とひし形の条件に目を向ける学習などが挙げられました。また、学習ではないけれども、友達とけんかをしたときの解決法を考える場面や、天気によって服装や持ち物を考える場面など、普段の生活の中にも潜んでいることが話し合われました。

今回、出前講座拡大版ということで、3回田野小学校にお邪魔させていただきました。校長先生からは、「プログラミング教育についていろんな視点から教えていただき、プログラミング教育を進めていくきっかけを与えていただいた」という言葉をいただきました。この講座が、今後の田野小学校での教育にとって役に立つものであればと願っています。