出前講座 松山聾学校
2020年8月7日 14時20分
8月7日、松山聾学校においてプログラミング教育に関する出前講座を行いました。講座前半は、プログラミング教育の導入の背景について講義を行いました。急激に変化する社会に対応するためには情報活用能力が不可欠であること。その情報活用能力の中にプログラミングに関する能力が含まれていること。小学校におけるプログラミング教育では、プログラミング的思考を育むことがめあてであること。プログラミング的思考は、実際にプログラミングを楽しむ経験を通して身に付けていくことなどを理解していただきました。
また、講義の中では、Scratchを使った素数を判定するプログラムの紹介があり、11111や1111111、11111111111が素数かどうかを判定しました。(ちなみに全て素数ではありません。)このような、人間の能力では課題解決が到底不可能なことも、プログラムを組むことで解決を可能とする。そのような、プログラミングの可能性を感じていただきました。
講座後半は、実際にプログラミングを体験していただきました。まず、Scratchを使った正多角形の作図を体験していただきました。
ペンを下ろす、線を引く、向きを変える、線を消す、一つ一つをプログラミングしなければ作図ができないことを確認し、命令ブロックをどの順番で組み合わせればうまく正方形を描けるのかを考えていただきました。そして、できあがった正方形の作図のプログラムをもとに、正八角形のプログラムに改変するにはどうすればよいかを考え、入力する数値の変更のみでプログラムを完成させることができることを体感しました。数値を上手に変更することで、正三角形や正五角形であっても、先生方は上手に作図をすることができました。
講座で活用した教材は ☛こちらです。 ぜひ使ってみてください。
もう一つの実習は、viscuitを使ったシューティングゲーム作成に取り組んでもらいました。
インベーダの絵を描き、それが右へ左へ動くプログラムの作り方を説明し、viscuitのプログラミングの特徴をつかんでいただきました。こつをつかめば簡単で、30分足らずでシューティングゲームを作成することができました。このゲーム作成は、小学校の教育課程に中には、なかなか落とし込むことができないかもしれません。しかし、子どもたちが試行錯誤をしながらゲームをつくることで、最初の講義でも触れた「プログラミング的思考は、実際にプログラミングを楽しむ経験を通して身に付けていくことができる」ことを体現させるものであることをお話ししました。
今回の研修を通して、プログラミング教材の良さや特徴をつかんでいただき、楽しみながらプログラミングに触れる体験を子どもたちに味わわせていただければと思います。