出前講座拡大版 松野西小学校
2020年9月28日 14時32分9月25日、松野町立松野西小学校で出前講座拡大版を行いました。全3回の内の第3回目となる今回は、松野西小学校での今年度の授業実践報告と意見交換、及び、プログラミング実習を行いました。
前半の授業実践報告として、「小学校プログラミング教育の手引き」でA分類-①に例示されている「プログラミングを通して、正多角形の意味を基に正多角形を書く場面(算数第5学年)」についてご発表いただきました。第1回目の研修で実習していただいたビジュアル型プログラミング言語を用いたソフト「プログル」(https://proguru.jp/)での実践です。
児童の様子及び成果と課題は以下の通りです。
授業後のアンケートで「楽しかった、まあまあ楽しかった」と回答した児童は約9割。成果としては、正多角形をかくというゴールに達するために、見通しを立てる力がついたり、繰り返し挑戦することで達成感を感じられるようになったりしていたとのことです。自由に多角形をかく時間を設定したところ、積極的に様々な図形に挑戦したり、どのように間違っていたのかじっくりと考えたりするなど、主体的に学習に取り組めていたとのことです。なお「もっといろんな問題にチャレンジしたい」と約9割の児童が回答していました。逆に課題としては、多角形の角度(内角と外角の関係に当たるもの)について計算して求めている児童がいなかったことから、多角形での学習のねらいを達成するための学習展開を、今後の指導で考えていきたいとのことでした。
グループでの意見交換では、PCを用いなくても、話合いや清掃など、普段の活動の中にもプログラミングの要素が含まれていることや、プログラミングについて意見交換することで考えが広がったり深まったりするとの意見が出され、今後のプログラミング教育への期待が熱く語られていました。
後半は、A分類ー②で例示されている「身の回りには電気の性質や働きを利用した道具があること等をプログラミングを通して学習する場面(理科第6学年)」について、アーテックが販売しているPGcon(ピジコン)を使った実習をしていただきました。これは、生活を支える電気を効率よく利用する工夫について、プログラミングを通して確認するというものです。なおPGconを制御するためのソフトウェアは、Scratch1.4をベースに開発されたもので、Scratchでのプログラミング経験を生かせます。また、アーテックのホームページから容易にダウンロード(http://artec-kk.co.jp/dl/153019/)でき、インストールなしで利用可能です。LEDライトと光センサーや人感センサーを組み合わせたプログラミングでしたが、研修3回目ということもあり、その扱いは容易で楽しそうでした。
今回で松野西小学校での出前講座拡大版は終わりますが、他校で経験された方やいち早く授業実践に取り組まれた方がおり、また未経験であっても明るい雰囲気で教え合う教師集団であることから、ますますプログラミング教育が推進されていくものと感じました。3回の研修、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。