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令和2年度専門研修【小・情報】プログラミングスキルアップ研修を開催しました。

2020年10月7日 14時50分
プログラミングスキルアップ研修

研修の様子研修の様子
10月5日、今年度のプログラミングスキルアップ研修が始まりました。平成30年度より開催しているこの研修ですが、今年度が最終年度となりました。これまで、県内の小学校から1名この研修に参加していただき、のべ184名の方が受講されました。今年度87名の受講者の方が参加予定となっており、県内全ての小学校に研修の内容が伝わることになっています。

研修を受ける前に、どういう目標を持って研修を受けますかという質問を受講者の方に投げかけました。その意見をいくつか紹介します。

・ViscuitやScratchを使って、児童にどのようにプログラミング的思考を育んでいくかを学びたいと思っています。プログラミング教育は、児童の「考える」力を伸ばすものだと感じています。積極的かつ効果的にプログラミング教材を用いて、児童が教科の学習をより深く理解できるようにしていきたいです。
・研修の中で様々なプログラミング教材の活用法を学び、学校での授業に活かしていきたいと思います。プログラミング教育はこれからの教育の鍵になってくるものの一つだと思っているので、しっかりと取り組んでいきたいです。
・模擬授業で、実際の授業に使える声かけや、授業構成を学びたい。これまで自校で使ってきたビスケットやスクラッチ、LEGO WeDo、プログルなど、様々なプログラミング教材を活用できるようになりたい。

どの先生方も前向きに研修に臨まれていることが分かりました。この期待に応えられるよう十分な実習時間を確保したいところではあるのですが、新型コロナウィルウィルス感染予防の視点から、研修が半日開催となり、昨年度までの研修内容と同様の研修をしていただくために、今年度は事前に動画視聴をして研修に臨むことをお願いして、実習を中心にセンターにおいて研修を行いました。

研修の様子研修の様子
実習は二部構成で行いました。前半は、Scratchを活用した旋律づくりとviscuitを活用した模様づくりを行いました。旋律づくりでは、「沖永良部の子守歌」の音階(低いド、ミ、ファ、ソ、シ、高いド)を使って、2小節分の旋律をつくります。その旋律をScratchの音楽ブロックを使ってプログラミングをしていきます。プログラミングされたブロックを実行してみると不思議と沖縄風の旋律が再生されます。その旋律のプログラムを保存し、隣の方のプログラムに保存した旋律のプログラムを移植して、互いの旋律をつなげて曲を作る活動を行いました。この学習は、実際の4年生の音楽で行うものです。コンピュータでも簡単に曲が作れることを知り、受講者の先生方から感嘆の声が上がりました。
研修の様子作品
Viscuitによる模様づくりの実習では、上の図のようなきれいな模様を描いていただきました。いくつかの基本となる部品を描いていただき、その部品が少しずつ動きながら残像として残るプログラムを組むことにより、偶然にできあがる模様を楽しみます。部品の動く速さを変えたり、動く向きを変えたりしながら、様々に変化する模様を楽しんでもらいました。簡単な部品を描くだけの作業なので小学校低学年でも十分にプログラムを体験することができるのが利点だと考えています。

研修の様子研修の様子研修の様子
後半の実習では、今年度も県内から選出されたICTスキルズ事業推進委員の先生に算数の「正多角形の作図」、理科の「電気の利用」の模擬授業をしていただきました。算数では、プログル(https://proguru.jp)を活用しました。授業を進めていく中で、子どもがプログラムを組む際に戸惑うと考えられる正三角形の作図の場面をクローズアップし、子どもたち自らが課題を解決できるような指導の例を見せていただきました。理科では、電球の点滅をプログラムする体験から、自然と身の回りにあるセンサーを使った便利な道具に目を向けさせる指導の流れを示していただきました。そのまま授業で活用できるという感想が聞かれ、大変好評でした。

この研修は今年度3回行います。次回は10月8日に研修を行う予定です。きっと熱心な研修が行われると思います。